みなさんは「猛獣狩り」というゲームを知っていますか?
幼児向けのゲームなのですが
怒り狂ったオカン(猛獣)を父親が身を挺して狩りにいく・・・
のではなくて。
言葉遊びの一種なのですが
みんながバラバラになっているところ
指示者(先生)が言った動物の名前の文字数に合わせて集まる
というものです。
指示者が「ライオン」と言えば
四文字なので四人組になる、ということ。
お気づきでしょうか。
このゲームは
陰キャ殺しのゲームであるということを。
戦慄する保護者たち
あれはまだ長男ムゥが年中さん、お誕生日前の四歳だったころ。
保育園のイベントで、「親子de遊ぼう」なるものが開催されました。
休日、公園に集まってみんなで遊びましょう♪というもので
わりと大きめな公園に全学年の保育園児が集まって
春の心地よい日差しの下、親子リレーやボール遊びなどの催しを楽しみました。

先生に感謝!
イベントはほのぼのと進行され、息子も両親と一緒に遊べて大満足の様子。
やれやれもうすぐお開きの時間かな〜なんて思っていたそのとき
刑務官(先生)の声が響き渡りました。
「じゃあ最後に、クラスごとに別れて『猛獣狩り』をしまーす!」

それってどんなゲーム?
この時点ではよくわかっていないわたしたちに、先生がああでこうでとルールを説明します。
ちなみに猛獣狩りには独特の掛け声があるんです。
こちら↓
先生「猛獣狩りにいこーよ!」
子ども「猛獣狩りにいこーよ!」
・・・2回繰り返す
先生「猛獣なんかこわくない!」
子ども「猛獣なんかこわくない!」
先生「槍だって持ってるし!」子ども「同」
先生「鉄砲だって持ってるし!」子ども「同」
先生「あっ!」子ども「あっ!」
先生「◯◯!(動物の名前)」
文字数に応じて集まる子どもたち
わかりますか?
鬼のようなコール&レスポンス。
えっとこれ・・・保護者も言うの?
「お子さんと、お父さんかお母さんのどちらか一人、一緒に来てくださーい!」
招集の声が響いている。
キラキラした目で両親を見上げる息子。
凍てつく目でお互いを見つめるわたしと夫。
・・・結果、わたしが行くことになりました。
猛獣狩り会場(サバンナ)にはロープ(結界)がはられており
夫は会場外からニコニコしてこちらにスマホを向けています。

気楽なもんだなあ!
わたしはといえば、これから起こる大惨事に戦々恐々としていました。
心なしか、他の選ばれし保護者の顔も暗いです。
いよいよ始まる
時は無情にも過ぎていき、いよいよレクリエーションが始まります。
先生「猛獣狩りにいこーよ♪」
子ども「猛獣狩りにいこーよ♪」
保護者「猛獣狩りにいこーよ」
先生「あれれ〜!パパママのお声が小さいな〜」
やめい!!
ここでコナンはいらんねん。
しかもこれね、ジェスチャーもあるんです。
右手のコブシをぶんぶん上に突き上げるんですけど。
四十肩ということにしといてもらえますかね。

あのほんと、保護者のことはほっといてもろて・・・
パフュームばりのコール&レスポンスをなんとか乗り越え
次なる試練は、文字数に合わせて集まらないといけません。
なんですかこの
「好きにグループ作って〜」
の仕組み。
保育園も四年目とはいえ、自慢じゃないけど友達ZEROのわたし。
なんでそんな学生時代のトラウマを再現させるんですか!

ママ友っていつ作るの?
先生「うし!!」
牛!二文字だ!
とりあえず周りを見渡したところ
隣に同じように困っているパパさんと目が合った。
わたし「あ・・・」
パパさん「あ・・・」
カオナシ二人が無事にペアになり、なんとか第一関門クリアです。
ていうかあなた誰ですか?
正直子どもの名前もわからない・・・。
ていうかていうか
息子よ
きみが先導してグループを作ってくれたらいいじゃないか!
と思うじゃないですか。
わたしにとっては全員知らない人でも
息子にとっては全員クラスメイトなんですから。
でも我が息子ムゥは引っ込み思案にもほどがあるというか
こういう場面では母の足にひっつきモジモジくんで
「ママががんばってよ」というスーパー他人事Boyなんです。
親としてもそんな息子の性格はとても心配で
いつもなら「ほら頑張りなさい」とか「自分でやりなさい」とか
そういうことを言うんですけど、今日は楽しいイベントデー。
あまりうるさいことは言いたくないし、できれば楽しい思い出にしてやりたい。
だからわたしが頑張るしかないのです。
親として、頑張る姿を見せたいのです。
とにかく第一関門をクリアしたわたしとカオナシパパ。
次のコールが始まります。
先生「猛獣狩りにいこーよ♪」
これ毎回やるの?
以下同文ってできない?
先生「カエル!」
・・・
カエルって猛獣?
あかんあかん!一瞬思考が飛びました。
気づけばさっとグループが作られはじめています。
わたしとカオナシパパはなんとなく一緒にいるっぽい距離感なので、あと一組ほしい。
おあつらえ向きに反対隣にいた可憐なママさんと目が合い
また「あ・・・」と言いながらなんとかグループになることができました。
ていうかこの可憐ママさん、一人でいたってことは
さっきの「牛」のときペアになった人が離れちゃったってことだよね?
だめだ、状況を想像すると泣きそうだ。
わたしたち三人、ずっと一緒だからね★ズッ友だョ★

子どもの名前もわからないけど
なんとか第二問もクリアです。
さて段々難しくなってくる第三問。
先生「アフリカゾウ!」
ろ・ろ・ろ・六文字〜〜〜!!
大変です。
さっきから隣同士の人とばかりグループになっていたので
地味に一歩も動かずにやり過ごしてきたのに
エリアの中を移動しなくてはなりません。
友達を探してさまようのです。
あの、所在ない気持ちを学生時代ぶりにまた味わうのです。
そして、大変な裏切りにもあいました。
アフリカゾウの文字数を指を折って数えていた隙に
カオナシパパと可憐ママが隣からいなくなりました。
ズッ友だと思っていたのはわたしだけ?
わかってます。
所詮ママ友(パパ友)なんてこんなもんです。
期待したわたしが馬鹿だったのです。
でも、「どうするの?」と不安そうな目でわたしを見ている息子。
息子の要望だけは、なんとかして叶えてやらなければなりません。
今日という一日を楽しい思い出で終わらせられるように
ママだってやればできるんだ、ということを見せるために。
息子よ見ておけ、お友達はこうやって作るんだ。
いつまでもママが一緒にいてやれるわけではない。
いつかきみも、自分で友達を作って、自分の世界を広げていくんだ。
今日はその見本を、ママが見せてやる。
ちょうどあっちのほうに、やや大きめなグループが見える。
(なんかちょっと、仲が良さそうに喋っている感があるというか
タメ口?みたいなのが聞こえる気がするし
全体的にキラキラしたママさんが多そうなグループだけど)
刮目せよ!
キラキラグループに声をかけるわたし「あ・・・」
グループ「すみません、もう六人になっちゃってて〜」
・・・GE★KI★TI★N★
こうして、わたしたちの猛獣狩りは終わりを告げました。
まあでも、楽しかったです。笑

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