【神戸市立小磯記念美術館】特別展 小磯良平展―幻の名作《日本髪の娘》ー2026.3

小磯記念美術館 美術館めぐり

子育てに家事に仕事に忙しい毎日だけど
きれいなものを見て、心を動かす

0歳児育児中でも美術館めぐりがしたいkikoです★

今回は兵庫県神戸市にある【小磯記念美術館】に行ってきました。

現在(2026年2月)、特別展「小磯良平展―幻の名作《日本髪の娘》」を開催中ということで、韓国からはるばるやってきた同作もばっちり見ることができました^^*

小磯記念美術館とは?

神戸市・六甲アイランドの閑静な一角に位置する【神戸市立小磯記念美術館】。

どんな美術館なのかというと・・・

神戸市立小磯記念美術館は、緑豊かな六甲アイランド公園内に、1992年11月に開館しました。
神戸に生まれ、神戸で制作を続けた洋画家小磯良平は、1988年12月に惜しまれつつ世を去りました。
その翌年に油彩・素描・版画などの約2,000点の作品が、アトリエ・蔵書・諸資料と共に、ご遺族より神戸市に寄贈されました。神戸市は小磯良平の偉業を顕彰し、作品の収集、保存、調査研究、普及活動を行っています。

神戸市立小磯記念美術館HPより

小磯良平という画家の作品を保存・公開する目的で建てられた美術館ということなのですね。

ちょっと正直、小磯良平さんという方を知らなかったのですが・・・。

kiko
kiko

すみません!

いざ作品を観てみたら、その上品で美しくも人間味のあふれた美人画に圧倒され、いっきにファンになってしまうほどの魅力がありました。

アクセスは六甲ライナーで

ベビーカーをごろごろ押しながら、何年ぶり!?というほど久しぶりの六甲ライナーに乗って行ったのですが、あのー、想像していたほど大変ではなかったです。

六甲ライナーを含む各駅には当然エレベーター完備、かつ、美術館の最寄り駅「アイランド北口」を降りるとすぐに美術館までの案内看板も各所に設置されています。

kiko
kiko

方向音痴にはとってもありがたい仕様!

しかもね、駅⇔美術館までの道中にもエレベーターがあるんですよ。

駅からもめっちゃ近くて、当初は根拠もなくイメージで「六甲ライナーか・・・ちょっと大変かも・・・」とか思ってたんですけど、実際はめちゃくちゃアクセスしやすかったです。

アトリエのある美術館

到着しました〜!

館内は両面ガラス張りになっていて、柔らかな自然光が優しく入ってきます。
この建物、回遊型になっているので展示室から展示室の移動などどこにいても明るくすっきりとした気持ちで鑑賞ができるんですよ。

そしてこの中庭になにがあるのかというと【小磯良平のアトリエ】。

これね、神戸市中央区にあったアトリエが当時の設計のまま忠実に再現されて復元・移築されたんですって!
内部も観ることができるんですよ。

小磯氏が実際に愛用していたパレット、絵の具、家具、そしてモチーフとして描かれた調度品などが展示されていて、創作の現場を肌で感じることができます。

なんさなんかさ、ここおしゃれじゃないですか?

作品鑑賞していても感じたんですけど、小磯氏ってセンスがめちゃくちゃいいんですよね!
なんかね、神戸って感じのセンス。

kiko
kiko

どんな感じ?w

作品鑑賞へ

館内作品は撮影NGということで、購入したポストカードを参考に感想を。

まずこちら。

この女の子たち、小磯氏の娘ちゃんなんですって。

わたしこれ観た瞬間思わずほほえんじゃいました。

女の子たち、めちゃくちゃかわいくないですか!?
絵の雰囲気は洋風でおしゃれなのに、女の子たちはおぼこくて、日本人の素朴な子という感じ。
写実的ではない(印象派っぽいと思いました)のに今にも動き出して「お父さんまだー?」とか言い出しそう。

こちらを見ている黒いスカートの子が長女で、本を読んでいるのが二女ということなのですが、小磯氏の後の回想によるとこのときの二女ちゃんは長時間のモデルが嫌で不貞腐れていたそう。

たしかに、突き出した唇がちょっと怒ってるみたい!
それも含めて可愛いんですよね。

小磯氏って人物画を描くのがすごく上手なんです。
それってパースがどうとか技術がどうとかということではなくて、モデルの人間性そのものを描いているような、その人の雰囲気ごと描いているんですよね。

わたしはこの絵を観た瞬間、小磯氏のことが大好きになり、以降の鑑賞がすごく楽しいものになりました。

次はこちら。

花のあるベランダ風景。

これは日本ではなくフランスかどっかのベランダ風景なので、どことなく洋風の雰囲気が出ているのが当然っちゃ当然なのですが、それでも色遣いが日本人離れしてません?

これはなんの花だろう・・・色の配置というか使い方が、あ〜センスがいいなあ・・・と思いました。

小磯氏って東京美術学校(現・東京藝術大学)の出身で、卒業後は渡仏、ヨーロッパ各地を旅行していたんですって。
東京美術学校でも西洋画科だったので、エリート洋画家なんですよね。

だからまあ洋風であることは当然なんですけど、洋と和の融合が見事なんですよ。

幼少のころ家族がキリスト教で(小磯氏自身ものちのち洗礼を受けています)、生活様式も当時としては珍しい洋風だったこと、神戸出身で神戸育ちであること(強調w)が、この唯一無二のセンスを生み出したのではないかと思います。

次は小磯氏が得意とした着物女性像を数点。

市松模様の着物にオレンジ色の帯という発色もきれいなんですけど、このモデルさんをこのカラフルなソファに座らせたのがいいですよね!
背後のクッションにはピカソを彷彿とさせるモチーフも描かれていて、モデルさんも瞳が大きくて鼻の高い洋風なかたなんですけど、しっかり和風。

美しい。

こちら着物の女というタイトルですが、モデルは上田種子さんという方らしいです。

この上田種子さん、小磯氏の作品に多数モデルとして描かれているのですが、すごい特徴的な美人さんですよね。

きりっと切れ長の瞳とすっと通った鼻筋、意志の強そうな眉毛も魅力的です。
着物をモダンに着こなされていて、思わず見惚れちゃうんですよね・・・。

先程と同じくソファに腰掛けているのですが、このソファもまた洋風で、とにかく洋と和の融合が素晴らしい。

この縞の着物、ほしい・・・かわいい・・・。
上田種子コーデしたいですね〜。

画像が無いんですけど、他にも暖色系の着物に緑色のでっかい指輪をはめている絵もあって、それもまたおしゃれなんですよ。
種子さん、かっこいんです。

最後こちら、今回のメインです。

これだけ写真撮影OKでした。

こちらもモデルは上田種子さん。

この絵は特別企画展だけの展示なんですが、それがなぜかと言うと・・・

この作品は神戸の山本通にあった戦前の小磯のアトリエで描かれ、1935年の「第一回第二部会展」に出品され、注目を集めました。時をおかず、李王家美術館が購入し、海を渡ったところまではわかっていましたが、その後の消息は判然とせず、幻の作品と考えられていました。
2008年、韓国国立中央博物館が李王家美術館コレクションの洋画を特別展「日本近代西洋画」にて展示したことで、《日本髪の娘》が「再発見」されました。当館では《日本髪の娘》の里帰り展示を念願してきたなか、本展が実現するはこびとなりました。

神戸市立小磯記念美術館HPより

なんと約90年ぶりに日本に「里帰り」した作品で、本来は韓国にあるものということなんですね。

いや・・・こちら鑑賞できて本当によかったです。

まずなにをおいても上田種子さんが美しい。
そしてそれはさることながら、着物も、着姿もとにかく上品で麗しいんですよ。

この着物、けっこう斬新なデザインになっている訪問着なのですが、大阪・高島屋の展示会で見つけた小磯氏が”高価をいとわず”購入したものなんですって。

kiko
kiko

わたしも高価をいとわず着物が買いたいものです・・・

「流線美式天象(りゅうせんびしきてんしょう)」と名付けられたこの訪問着は、黒地に吹き流れるように上から下へ青、赤、緑、オレンジ、白の帯が広がっていく抽象性の高いデザインで、色の帯の中に菊唐草文が配置されているんだとか。

この凛としたかっこいい着物を着こなし、なおかつそのかっこよさを丸ごと絵の中に描いたこの作品・・・もう・・・惚れますよね。

背景がものすごくシンプルだけど、きちんと描かれているのもまた美しさを引き出しているのではないかと思います。
(人物画って、背景が無地のグレーとか暗いニュアンスカラーのことが多い印象です。青✕赤の縞着物の絵とかもそうです)

他にもね、小磯氏の奥様を描いたポートレートや、なんと八千草薫さんを描いた絵もありました。

めっちゃ美人!

美人!なんだけど、その奥に潜む意志や芯の強さまで描かれているように思いませんか?

小磯さんって・・・良い人なんじゃん?

小磯良平という人は、略歴を調べるに、わたしの所見ではあるのですが・・・わりと恵まれた人生を送ってきたな?という印象なんです。

若い頃に実父が亡くなって親戚の養子になっり、戦争経験者であったりなど苦労も見えるのですが、東京美術学校に進学してヨーロッパ回遊旅行をしたりしてますしね。

この人ね、たぶん、めちゃくちゃ良い人なんじゃないかと思うのです。

わたしは苦労した画家が作る作品が好きで、その画家の人生ごと調べるのが好きなのですが、小磯氏の作品はそういう「苦労した画家」にみられるようなヒネたところが無いんですよ。

美人画を描く画家というのは星の数ほどいるし、みな一様に「女性が好きなんだろうな」と感じる(当然)のですが、小磯氏は女性の人間性というものをまっすぐに見抜きそれを絵の上に乗せるということに本当に長けていたのだろうな、と。

きっとそれって、画家本人がまっすぐに純粋な人であるからなんじゃないだろうかと感じたのです。

kiko
kiko

わたしだったら、小磯氏に描いてもらったらすごく嬉しいと思う

絵を通じてモデルのことも好きになったし、小磯良平という人間のことも好きになるような、そんな鑑賞体験でした。

子連れ美術館の感想は

今回0歳児次男も連れていきましたが、この美術館、ものすごく「子連れOK」ですごく行きやすかったですよ〜!

まず当然、授乳室は完備。

広くてきれいでした!ありがたや。
受付にお願いすればお湯ももらえるようです。

それからこちら、なんと赤ちゃん家族用の「休憩スペース」も用意されているんですよ。

わたしは使うことなく鑑賞が終わったらすぐ帰宅してしまったのですが、こういうスペースがあるだけで「赤ちゃん連れで来てもいいですよ」と言ってもらえているようで気が楽になりますよね。

こちら「赤ちゃん家族の日」というものがあって、毎月第三木曜日に就学前の子どもを連れた大人は2名まで入館料が割引になるんですって。

美術館自体が子どもたちの「ファースト・ミュージアム」として家族で楽しめる美術館をコンセプトにしていることもあり、本当に子連れでも行きやすかったです。

まとめ

駅近でアクセスしやすく、子連れにも優しい神戸市立小磯記念美術館。

気品あふれる着物女性を観て潤い、画家本人の魅力に出会うことができて、大満足の鑑賞体験となりました。

鑑賞時間目安は一時間程度なので、さくっと観てまわれるのも魅力ですよ〜♪

開館時間:10:00~17:00

休館日:月曜日(祝日の場合は開館)
    年末年始(12月28日~1月2日)
    

授乳室:有
おむつ替えシート:有
ベビーカー利用:可
ベビーカー貸出:有

HPはこちら↓

神戸市:神戸市立小磯記念美術館 / KOISO MEMORIAL MUSEUM OF ART
神戸市

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