子育てに家事に仕事に忙しい毎日だけど
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育休中に趣味を極めるシリーズです。
0歳の赤ちゃんを連れての美術館めぐり、今回は「京セラ美術館」に行ってきました。
リニューアル後の建物は非常に美しく、館内を歩いているだけでもアートを見ているようで大満足の鑑賞体験となりました♪
目次
京セラ美術館とは?

京セラ美術館とは京都市が運営する公立の美術館で、1933年に「大礼記念京都美術館」として開館、戦後は「京都美術館」として長らく京都市民から愛されてきました。
近現代の美術作品を中心に約4,400点のコレクションを所蔵しています。特に京都画壇の作品や現代美術に力を入れており、地域の文化を反映した展示が特徴です。
また、その長い歴史を持つ建物は日本で現存する公立美術館としては最も古いものの一つで、歴史的価値が高く和洋が融合したデザインがとても魅力的になっています。
2020年リニューアルオープン!”開かれた美術館”へ

京都美術館は約二年にわたる大規模な改修工事を経て「京都市京セラ美術館」として2020年にリニューアルオープンしました。
それにしても、ちょっと変わった名前だと思いませんか?
これはなぜかというと、リニューアルにあたって京都市ではネーミングライツ制度を導入し、趣旨に賛同した「京セラ株式会社」がネーミングライツパートナーとなったため通称が「京都市京セラ美術館」になったのです。

インパクトがあって覚えやすいね
中央ホールは開館時間は無料開放されており、美術鑑賞の目的じゃなくても自由に出入りできるようになっています。壁面にはベンチが設置されているので、明るく開放的なホールでほっと一息つけるのが嬉しいですね。
行ってきましたレポ
バス利用で触れた京都のあたたかさ
子連れということもあり、普段は駅から離れている場合タクシーを利用することが多いのですが、今回は思い切ってバスに乗ってみました。
阪急京都河原町駅から京都市営バスに乗るためにバス停へ行ったものの、バスってややこしいですよね。乗るべきバスについては調べていたつもりでも、やっぱりバス停ではオロオロ・・・。だけどそこは観光の街京都。バス停には案内係の方が常駐しており、「京セラ美術館に行きたいんです」と言うとすぐにどのバスか教えてくださいました。

すごく安心しました
バス停で息子を抱っこしながらバスを待っていると、いろんな人が話しかけてくださいました♪
「かわいいね〜」「何ヶ月?」などとおしゃべりをしていると、タイミング悪く息子がぐずりだしてしまい、かなり焦ったわたし。乗りたいバスの乗車時間が近づいていたのですが、このままバスに乗るか、今回は見送ってどこかで授乳やおむつ替え・寝かしつけをするべきかかなり悩みました。
するとそばにいた方々が、「バスで泣いちゃっても大丈夫よ。京都の人はみんな優しいから」と言ってくださったのです・・・!子連れでのお出かけって、そういう周囲の優しさが本当にありがたいですよね。
結局バスに乗り、息子はそれが気分転換になったのか泣くことなく乗り切れたのですが、乗車中もいろんな方が座席を譲ろうとしてくださったり(座ると息子が泣きそうだったのでお気持ちだけいただき遠慮しました。)にこやかに話しかけてくださったり、本当に京都の人は優しかったです!
到着!リニューアル後の建築デザインは圧巻

市営バス「岡崎公園」で降車すると、目の前すぐに京セラ美術館がありました。
鉄筋コンクリートの近代建築に和風の屋根をのせるという特徴的な外観ですが、これが京都の歴史ある街並みに馴染んでいます。
リニューアルでは従来の正面玄関をそのままに、一段掘り下げたろころに新たな玄関をつくっているのですが、京都美術館だったころの面影が残っていて素敵ですよね。
正面広場にはなだらかな傾斜がついていて、ベビーカー民にはありがたい環境。滑らかな広い道は歩いていてとても快適でした。

お城のような屋根がおもしろい!
建物自体がアートの一部のようで、見ているだけでワクワクです。
エントランスの左右に広がるガラス張りの空間は「ガラス・リボン」と呼ばれ、写真向かって左側にミュージアムショップ「ART LAB KYOTO」、向かって右側にミュージアムカフェ「ENFUSE(エンフューズ)」が展開。
カフェではアート鑑賞の前後の食事はもちろんのこと“ピクニックプラン”というお弁当やドリンクを持テイクアウトできるメニューもあり、晴れた日には岡崎公園でのピクニックや散策のお供に良いかも!
開放感あふれる中央ホール/まるでアートな日本庭園

館内に入り登っていくと(エレベーター有)中央ホールが広がっています。
白を基調としたシンプルで無駄のないデザインで、天井近くに窓があることで採光がたっぷりとられ、明るく開放的な空間でした。
混雑状況は平日正午ごろで写真ぐらい。平日にもかかわらず賑わっている印象を受けました。
驚いたのは、ベビーカー率の高さ!今まで行った美術館の中でもとくにベビーカー、つまり赤ちゃん連れの人が多かったです。

中央ホールを抜けた奥に待ち受けているのは日本庭園です。
東山を借景とした庭園はまるで一幅の絵のようです。
実はこの庭園はリニューアル前はあまりその存在が知られておらず、というのも裏手に位置していたため「裏庭」的な扱いだったようです。しかしリニューアルに際して館内の動線がつくりかえられたことにより、この日本庭園がより見やすくなったのです。
しかもこの庭園は自由に散策できるため、晴れた日はもちろんのこと、紅葉の時期や雪の季節に行っても楽しめそうですね。
授乳室はどんな感じ?使用状況も


館内に授乳室は一箇所ありました。
とくに許可を得ることなく誰でも気軽に使用できます。
中はとっても広〜い!荷物も自由に置けて、おむつ替えスペースも給湯もあり、清潔でとても快適でした♪
ただし、結構いつ見ても「使用中」になっていることが多く、授乳するために順番待ちをすることになりました。人気の美術館なのでそれは仕方なさそうですね。
おむつ替えだけならトイレも利用できますよ。
鑑賞の感想
どこ見る?どう見る?西洋絵画!

今回鑑賞したのは企画展「どこ見る?どう見る?西洋絵画!」です。
赤ちゃん連れ美術館の鉄則は常設展。なぜなら企画展は人気で注目も集めやすく会期中は混雑するのでやっぱり子ども連れにはハードルが高いのですが、その点常設展はわりと空いていることが多いので行きやすいんですよね。
でも今回はこれが見たかった・・・!ということで、じっくり時間をかけて鑑賞とまではいきませんが、息子の機嫌と相談しながら周ってきました。
聖母子と聖人たち/フラ・アンジェリコ

フラ・アンジェリコの作品、好きなんですよね。
以前べつの企画展で「キリストの磔刑」を見たことがあるのですが、これもそれも、小さい作品なのに絵から受けるパワーがすごいのです。
フラ・アンジェリコといえば画家というより修道士、敬虔なキリスト教信者で、イエス・キリストへの尊敬や畏怖の念といったものが絵にあふれているように感じられます。
600年近く前の絵画であるのに、いまだに画家の思念が生きているような、そんな作品です。
スペイン王子の肖像/ソフォニスバ・アングィッソーラ

この絵はフェリペ2世の息子であるフェルディナンド王太子を描いたものということですが、わかる!お父ちゃん(フェリペ2世)そっくりです!

この白タイツの人です。
フェリペ2世は生涯で四回も結婚した人で、見た目も割と色男です。二回目の結婚相手はあの”ブラッディメアリー”ことメアリー1世だったり、三回目の結婚相手は息子の元婚約者だったりとなかなか興味深い人生を送りました。
フェルディナンド王太子はフェリペ2世の四回目の結婚相手であるアナとの間に生まれた子ですね。この絵は二歳〜三歳ごろの姿と思われます。将来どんなイケメンに育つか楽しみなところですが、残念ながらこの可愛らしい王太子は七歳という幼さで早逝しています。
悔悛する聖ペテロ/エル・グレコ

ユダの裏切りにあったイエス・キリストが捕らえられたとき、イエスの弟子であったペテロは恐怖心からかイエスのことを「知らない」と言ってしまうのですが、のちに自身のその発言を悔いて涙しているシーンを描いたものです。
もうね、笑いますよねこんなん。
しれっ、と「そんな人(イエス)知りません」って言っといて、あとで「俺はなんてことを言ったんだ・・・」とかなんとか思って、この表情。
しかもこの人、三回も言ってますからね。
「知りません」「知らないです」「知らないってば!」って感じ?
うっかり口から出たって言い訳もできないぐらいしっかりきっちり否定してるんですよ。
それであとからこの後悔顔ですよ。
悔悛するマグダラのマリア/ムリーリョ



ムリーリョの作品はどれも女性がとにかくかわいくて大好きです。
このマリアの顔、目の下の赤みまで描かれていて、リアルなのに美しい。めっちゃかわいいですよね、この女性。
注目すべきなのはひざまずいているポージングなのに、じつは背景に壁や床のようなものが描かれていないんですよね。よく見ればちょっと浮いているようにも見えますが、あまり違和感はありません。
スペイン画家の巨匠ベラスケスに通じるところもある・・・。
ロココ絵画を二つ



ロココ絵画はいろんな意味でこれまた大好きです。
この二つなんかもう、大爆笑!この人ら、なにしてんの?笑
人生を謳歌している感じが素晴らしいです。
上の絵はもしかして「スザンナの入浴」を意識しているのでしょうか?違う?
でもこの女の人、なにしてるの?
下の絵は、寝ている女性の寝顔が妙に間抜けで、足もパカーンって開いちゃって、リアルです。
自画像/マリー=ガブリエル・カペ


女性が公式な美術教育の場への参加を認められていなかったが、作者であるカペは自画像を描いて自分の実力を誇示しようとした、そんな作品です。
ショールの透け感、シルクの柔らかさが見事に表現されていて、こんなに実力があるのに「女性だから」という理由だけで公式の場に参加できないなんて、そりゃ物申したくなりますよね。
こちらを見る瞳が好戦的で、「私を見て!」と言っているようで素敵です。
勉強不足で全然知らない人だったのですが、一目で時を超えてこの女性に惚れました。
ホアキン・ソローリャの作品を二つ


スペイン人画家の作品です。
今回の企画展では、この絵画二枚が一番心に残りました。
特に下の絵「バレンタインの海辺」に描かれている親子を見ていると、なぜだか涙が出てくるような、でもあたたかい気持ちになるような、そんなふうに感じたのです。子どもを見るお母さんがいいですよね。表情は描かれていませんが、きっと優しい眼差しなのでしょう。
筆致はやや粗めで、印象派を思わせるような筆使いなところも好きです。
柔らかなタッチでありながら、スペインのあたたかくもまぶしい日差しに目を細めたくなるような作品でした。
アクセスと入館情報
アクセス
所在地:京都市左京区岡崎最勝寺町 13
地下鉄東西線「東山駅」より徒歩約8分
京阪「三条駅」・地下鉄東西線「三条京阪駅」より徒歩約16分
休館日と開館時間、その他情報
開館時間:10:00~18:00
休館日:月曜日(祝日の場合は開館)
年末年始(12月28日~1月2日)
授乳室:あり
おむつ替えシート:あり
ベビーカー利用:可
ベビーカー貸出:なし

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